お知らせ

2018年10月30日

麻痺への先端的リハの知識と技術で患者負担の軽減を, 第2回日本リハ医学会秋季学会特別教育講演(11月3日)

川平所長が第2回日本リハビリテーション医学会秋季学術集会特別教育講演(2018年11月3日)を行います。

麻痺への先端的リハの知識と技術で患者負担の軽減を – 促通反復+電気・振動・磁気刺激・BTXA・ロボット –

要旨:  脳卒中片麻への先端的リハの発展に関わらず、いまだに「麻痺は改善しない、改善しても役に立たない」との考えは根強く、患者に十分な恩恵を与えていない。脳の可塑性と新たな先端的リハ技術への理解を深めるために促通反復療法を基盤とする併用療法(ニューラルモジュレーション+選択的神経路強化)を紹介する。
 麻痺肢への積極的なリハ(麻痺肢に多くの刺激)は以下のメカニズムで病巣の改善と機能回復の促進に相乗的に働く。 (1)病巣の神経栄養因子などを増加させ神経細胞の生存・再生や血管新生を促進する、(2)アストロサイトが活性化され神経路の繋ぎ変えが促進される。
 可塑性や学習の背景にある神経路の形成・強化はヘップ理論の以下の二つの原則に従う。(1)興奮伝達で神経路が強化される、(2) 同時に興奮した神経路は繋がりやすい。したがって、「Use dependent」の正確な解釈は「麻痺した手指を使えば手指の麻痺が回復する」ではなく「麻痺手に目標の運動を実現(特定の運動路の興奮)・反復すれば、その回数に応じて、その運動が習得される」である。
 麻痺の効率的回復には「まず目標の運動を試行錯誤なしに実現する」ことが大切である。促通反復療法は治療者が促通操作によって個々の指の運動から物品操作や歩行に関連する体幹・下肢の運動まで目標の神経路を指定できることが、目標の運動の実現を容易にして、患者負担の軽減と良好な治療効果に繋がっている。
以下で、大きな治療効果の向上を得ているニューラルモジュレーション(電気・振動・磁気刺激やボツリヌス療法など)について解説します。